| 2006/09/05
リアルを変えるバーチャルの世界
結末のない仮想世界の中でプレイする、多人数同時参加型の「Second Life」というオンラインゲーム(MMOG)がありますが、そのバーチャルな世界がリアルな世界に少なからず影響力を持ってきているというお話。
少し古い記事になりますが、「社会生活シミュレーションとして注目される『Second Life』」という記事では、
虐待を受けポルトガルにある避難施設に収容された子どもたちを助けるために、『Second Life』を使っている。
という事例があり、
ゲームへの参加を通して、子どもたちに、社会になじむ、人と協力して物事に取り組む、チームを作り運営していくといった社会的技能に加え、コンピュータの使い方などを教えている。
ということで、現場の方は、
「子どもたちは、直接には知らない人々と接触するわけだが、すぐに打ち解ける。この方法を使うことで、社会生活の妨げになる障壁が取り除かれるようだ」
と話しているとのこと。
また、
ゲーム内でビジネスを始めたり、既存のビジネスに助言をしたりしながら、一番の成功者を決めるコンテスト
を通じて、学生等のビジネススキル上達のツールとしても注目されているようです。
さらに、「Second Lifeに大統領候補」という記事では、タイトル通り、大統領候補になると考えられる人が現れたらしいとの噂もあり、ゲーム内ではよりリアルな社会を構築していく動きがあるようです。
これまではゲームが及ぼす現実の世界への影響と言えば、目が悪くなるとかゲーム脳だとかと、悪い影響ばかりが話題になっていましたが、こういう事例も出てきているんですね。
そろそろリアルとバーチャルの共存を処理する、ハイブリッドな思考の構築が必要になってくるのかもしれません。